特急北斗号・スーパー北斗号◆データファイル(2024-01) | 列車データ館
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特急北斗号・スーパー北斗号◆データファイル(2024-01)

特急スーパー北斗 ひ~ほ
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特急北斗号の簡単な解説

新色のキハ261系スーパー北斗

◆ 函館~札幌を結ぶ特急として1965年から運転してきた特急北斗号。1994年からはキハ281系という新鋭の振り子式気動車を使用してスーパー北斗号として一部運転開始。その後キハ283系が導入されて全面的にスーパー北斗号に置き換わる日が近いかと思われたものの、国鉄型キハ183系車両の特急北斗号が3往復、スーパー北斗号が9往復という状態がその後も長く続いた。しかし、2018年3月の改正では261系の追加投入によりすべてをスーパー北斗とし、キハ183系は特急大雪特急オホーツク運用に回ることになった。

JR北海道においては出火・炎上などの事故が続いたことから特急車両の運用方針にも多くの調整が必要となり、キハ283系がスーパー北斗の定期運用を外れ、2016年3月からはスーパーとかちと同様のキハ261系を新規投入して対応することとなった。ただし、車体傾斜装置は新製車両から省かれ、既存車両も装置の使用を中止した。新塗装のカラーリングでは全面貫通扉が黄色の警戒色、先頭部は白をベースにしつつスカート部からサイドの窓枠下あたりまでせり上がるようにパープルとシルバーの2段帯が配されている。

車両の変更は徐々に進められ、2022年9月30日の運転をもってキハ281系が定期運用を終了し、10月22日・23日の2往復をラストラン運転として設定した。それをもって完全に引退。こうして実現するキハ261系への統一はメンテナンス効率・部品調達などの面でかなりプラスに働くと期待されている。

(画像提供:タケチャン様

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◆特急北斗号データファイル

【登場時:1965年11月1日】
・ ●運転区間:函館~旭川  運転本数:1往復  使用車両:キハ80系
【1968年10月1日改正】急行すずらん(函館~札幌)を1往復特急に格上げして特急北斗とし、合計2往復に。
【1969年10月1日改正】札幌発着列車を特急エルム号として愛称を分離。
・一方、別途急行すずらん号(函館~旭川)を1往復特急に格上げし、北斗号となり、1減1増で2往復。
・この時、増発分の車両が間に合わず、急行用気動車キハ56系が代走し、特急料金が100円割引された。翌年3月にキハ82系気動車を導入して解消された。

【1971年7月1日改正】特急エルム号を特急北斗号に吸収⇒3往復に。北斗号の1往復を区間短縮⇒函館~札幌に。
【1972年3月15日改正】函館~旭川の1往復を特急おおぞら号に吸収⇒2往復に。
【1973年10月1日改正】急行すずらん号1往復を特急格上げ⇒北斗3往復に。
【1981年10月1日改正】特急おおぞら号1往復を札幌で系統分割し、札幌以南を北斗号に編入⇒4往復に。
【1983年6月1日改正】1往復にキハ183系を投入。イラストHM登場(キハ183のみ)。
【1985年3月14日改正】臨時急行すずらん号を格上げ統合⇒5往復に。
・ キハ82系を使用する不定期の7・4号にもイラストHM。以後臨時列車で1992年5月頃まで)
【1986年11月1日改正】特急北海号の廃止と特急おおぞら号1往復の系統分割による3往復増発⇒8往復に。

キハ183系100番代の特急北斗

キハ183系100番代の特急北斗

【1988年3月13日改正(津軽海峡線開業)】寝台特急北斗星誕生により、函館を早朝発&深夜着の列車がなくなる。
・特急おおとり号を札幌で系統分割。特急オホーツクと特急北斗となる。
・一部、キハ183系550番代を投入。函館~札幌を3時間29分で結ぶ。(速達化の始まり?)
【1994年3月1日改正】振子型のキハ281系を投入し、特急スーパー北斗号として5往復、特急北斗を2往復減の6往復とする。HMの表記が「北斗」から「HOKUTO」に変更
・1往復が2時間59分での運転となる(表定速度106.8km/h)。
【1998年4月11日改正】キハ283系を2往復に新規導入。特急北斗号の1往復を特急スーパー北斗号に変更。
【 同年12月8日改正】特急北斗号の1往復を特急スーパー北斗号に変更。S北斗7往復・北斗4往復。
【2009年9月30日改正】車内電話を廃止。
【2013年4月7日発煙事故】20時50分頃、八雲駅構内において特急北斗20号の4号車のエンジンから発煙する事故発生。
【 同年7月6日出火事故】15時45分頃、函館本線山崎~鷺ノ巣間走行中の特急北斗14号・NNキハ183系の4号車床下から出火する事故発生。

【 同年11月1日改正】キハ283系気動車がスーパー北斗号運用から一時撤退。最高速度が120km/hに制限された。S北斗2往復減⇒5往復に。

【2015年4月1日】特急北斗(スーパー北斗)(15~18号)の車内販売営業を終了。同時に完全終了したのは特急オホーツク特急スーパー宗谷。また、スーパーおおぞら号では一部終了。
【2016年3月26日改正】キハ261系を投入してスーパー北斗3往復増⇒8往復に。北斗は4往復のまま。
【2017年3月4日改正】キハ261系をさらに投入してスーパー北斗9往復に。北斗は3往復に減。
【2018年3月17日改正】キハ183系がこの区間から撤退。12往復すべてがスーパー北斗となり、特急北斗廃止
【2019年2月28日改正】3往復だけ残っていた車内販売がついに全廃される。
【  同年3月16日改正】キハ281系が5往復⇒3往復に。7往復だったキハ261系が9往復になる。
【2020年3月14日改正】スーパーの冠を外し、すべて特急北斗として再出発。
【2022年9月30日】キハ281系の定期運用を終了。キハ261系に統一。
【 同年10月22日・23日】ラストラン運転(2往復)

◆特急北斗号・プチ・ヒストリー

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・函館本線(山線)を走る特急北海と乗客を分け合っていた時代もあったが、現在では東室蘭・千歳経由の北斗に系統統一されてこちらがメインルートとなっている。古くは函館発着の特急たちが札幌を越えて道内各地に行っていたが、やがて札幌で運転区間を分断する例が数多く出たため、結果的に特急北斗系列に組み込まれた列車が続出した。特急おおとり特急おおぞら等の列車がそれに該当する。また、多数の急行もその例に倣っている。

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今後気になる点は北海道新幹線の札幌延伸開業時のことだ。いわゆる山線ルートで新幹線が建設されることになったが、洞爺、伊達紋別、東室蘭、苫小牧、千歳などと函館方面を結ぶルートはやはり必要と思われる。長万部で乗り換えが強要されるのか、それとも函館に直通するのか、そのあたりがこの列車の今後を左右することになりそうだ。

この「北斗」という愛称に注目すると、1950.11.2から上野~青森を結ぶ急行にも使用されていたようだが、その列車が1965.10.1改正で特急ゆうづる号に格上げされ、北海道にて新たに使用されたらしい。

◆特急スーパー北斗・特急北斗号の画像集

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電車特急顔負けの高速性能を誇るキハ281系の導入から一気に脱・国鉄を前面に出した感がある。スタイルはオランダ仕込みのものらしく、独特の雰囲気がある。

1997年に特急スーパーおおぞら号用として登場したキハ283系気動車は、翌年にはスーパー北斗用に増備され、スピードアップと乗り心地の向上に大きく貢献した車両。この車両は制御つきの自然振り子式台車を使用しているため「不意の傾き」を少なく抑えることができている。

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こうして、非電化・多曲線区間の多い北海道にあっても特急列車全体の質を飛躍的に向上させることに成功した。しかしながら、決して潤沢とは言えない資金力の中で高速化を優先した反面、安全がおろそかにされたとの指摘がある通り、発煙・炎上事故が多発したことにより、軌道修正を強いられている。

 

* 画像提供:♪An’s Railway memo☆ 様 (いずれの写真も無断使用厳禁)

スーパー北斗号・方向幕国鉄型車両が長きにわたり活躍してきたことはほほえましくもあり、不思議な気分でもあった。さすがに特急オホーツク号や臨時特急ヌプリ号などに使用していたスラントノーズのキハ183系は早いうちにこのメインルートからは退いていたが、幕表示式の案内表示なども含め、味わい深さがそこかしこに残っていてファンの人気を集めていた。

◆特急北斗号のお役立ちサイトご紹介

・【トレインブックス・国鉄型車両図鑑】・・・形式写真を専門に撮っていらっしゃる方のサイトです。斜めからのアングルで、前面や台車周りを含めてみることができます。 ●「北斗」のハイデッカー・グリーン車 キロ182形2550番代

・ 【座席探訪】・・・列車内の様子を解説してくれているわかりやすい写真集。車両のタイプごとに詳細な解説と画像が含まれているサイト。おすすめです。 ●キハ281系 スーパー北斗 キハ283系 スーパー北斗  キハ183系北斗

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