⇒ 山形新幹線つばさ号のロゴマーク事典はこちら
新幹線つばさ号の簡単な解説
◆ 東京~山形・新庄を山形新幹線で結ぶ列車として、運転されている新幹線つばさ号。1992年の山形開業からしばらくは400系が初代専用車両として活躍し、ミニ新幹線として営業を始めた初めてのケースだったが、2010年4月にはすべての車両の置き換えが完了して以前の秋田新幹線こまち号と同形式のE3系(1000番代・2000番代)新幹線が活躍した。
2022年3月からは全車指定席化、2024年からはE8系が3往復に投入され最高時速300キロにアップする。また併結対象がE2系からE5系へと移行する。
※画像提供:日本海ファクトリー特派員1号様
E4系MAXやまびこ号との併結が長く続いてきたが、2012年からE2系との併結が基本となり、スピードアップが図られた。また、2015年3月ダイヤ改正をもって車内販売サービスが終了した。
2014年7月19日からは新幹線初のリゾートトレイン「とれいゆつばさ号」がデビューした。そのテーマは「足湯」という驚くべきもの。臨時列車で、正確には新幹線区間を走るのではなく「福島~新庄」での運転だが、新幹線車両での新しい取り組みとして大いに注目された。
余談だが、リニューアルが進められてきた鉄道博物館において2018年7月5日、400系が展示・公開され、一時は保存されるかどうかが微妙だと言われた同車両が日の目を見ることになった。
山形新幹線の新庄延伸工事までは特急こまくさ号がリレー特急の役割を担い、山形駅での特急列車の乗り継ぎ制度が適用されていた。 ※在来線時代の特急つばさ号は別ページ
◆新幹線つばさ号のデータファイル
【登場時:1992年7月1日】奥羽本線の特急つばさ号の愛称を継承。
・ ●運転区間:東京~山形 運転本数: 使用車両:400系
【1999年12月4日改正】山形新幹線新庄延伸。E3系1000番代投入。特急こまくさ号が快速に格下げ。
【2002年12月1日改正】快速こまくさ号廃止。
【2008年12月改正】E3系2000番代投入。
【2010年4月】400系が引退。
【2012年3月17日改正】E4系MAXやまびこ号とのコンビを解消、E2系やまびこ号との併結運転を開始、東北新幹線区間の最高速度を275km/hにアップ、所要時間短縮(最大6分)。
【2014年4月26日】E3系リニューアルデザイン車両が運転開始。
【 同年7月19日】とれいゆつばさ号の運転を開始。
【2016年10月29日】シルバーのデザインが終了。
【2018年3月31日】山形ジェイアール直行特急保有株式会社、解散。鉄道施設をJR東日本に譲渡。
【 同年12月27日】板谷~峠間で携帯電話不通区間を解消。
【2020年携帯電話】1月24日(赤岩~板谷)、7月8日(庭坂~赤岩)、12月15日(峠~大沢、芦沢~舟形)⇒これにて全区間完了。
【2020年3月3日プレスリリース】2024年春からE8系を順次投入の発表。福島駅におけるアプローチ線の新設工事発表。
【2022年3月12日】全車指定席となる。
【2024年3月16日】 E8 系を 3 往復に投入し、最速達列車は宇都宮~福島間の最高速度を 275km/h から 300km/h に向上。最速達列車では東京~山形・新庄間の所要時間を 4 分短縮する(山形2時間22分、新庄3時間07分)。
← このイラストのIllustrator Aiデータ(CS3)を無料ダウンロードできます!
◆新幹線つばさ号と福島駅
福島駅は東北新幹線と山形新幹線の分岐駅であり併結・解結作業が行われるのだが、下り列車・上り列車ともに一番西の14番線を用いて発着している。それゆえ上下同時発着ができないことに加え、東北新幹線上を上り列車が平面交差する形となり、輸送障害発生時に福島駅がボトルネックとなる問題を抱えてきた。
それを解消すべく、山形新幹線の上り線からダイレクトに上り11番線に入ることができるアプローチ線を設ける工事が進められており、2026年度末の供用開始に向けて着実に進展している。
◆新幹線つばさ号シルバー塗装のラストラン
2016年10月29日(土)をもって「つばさ号シルバー色」での運転は最後となった。新庄⇒福島経由⇒ 仙台のV字型コースでの運転で、最後の1編成となったL63編成が使用された。
◆新幹線つばさ号の画像集
・慣れていないと、新幹線車両が地上駅を通過していくというミニ新幹線特有のシーンに違和感を覚えてしまう。標準軌区間ではないため、想像を絶するほどの速さではないものの、そのフォルムだけで圧倒されるというのが正直な印象だ。加えて、7両編成が基本のため新幹線としては短いこともあり、通過時間が極端に短い。それも速く感じさせる要因の一つかもしれない。
・終点が間近になるとそのスピードは非常に緩やかになるのか、新庄駅を目前とした区間では非常にゆったりとした感じで撮影することができる。見通しの良い直線区間ではあるが意図的にスピードを落としているように思える。
・ミニ新幹線にはいずれも併結・解結作業がつきもの。在来線におけるそれらの作業はたくさんの行程を人手で行なっていた印象があるが、今ではその作業も非常にスマートになった感がある。自動的に開く連結器カバーは昆虫を連想させるような形状をしている。ちなみに、これらの作業は福島駅などで見られる。
・陸羽東線でSLが運転された時、新庄~南新庄間で新幹線つばさ号と並走させる企画があり、新旧スターの共演という一幕があった。画像は山形新幹線新庄開業10周年記念号でのもの。この企画は人気があるため、また今後も行なう可能性が高いかもしれない。しかし、こううまく雪の演出があるかというと、そればかりは偶然に任せるしかない。