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急行すずらん号の簡単な解説
◆ 函館~札幌を結ぶ、青函連絡船接続列車として活躍した急行すずらん号。そのルーツをたどると駐留軍専用列車「Yankie Limited(ヤンキーリミテッド)」にまで辿り着く。その列車が1952年から日本人も利用可能になり、1954年に急行洞爺と命名され、1956年11月19日ダイヤ改正で急行すずらんに愛称変更された。そうしてすっかり一般列車として心機一転した。
まだまだ山線回りがメインルートだった時代にあって数少ない室蘭・千歳線経由の急行すずらんは北海道初の気動車急行でもあり1960年代前半には韋駄天ぶりを発揮して人気の列車となり、グリーン車を含む全車座席指定の急行であった。
客車・気動車・両車併用、しかも最大で6往復の定期列車を抱えるまでに成長したりといろいろな時代を経て、徐々に総特急化の波にのまれ、特急北斗号に統合されていった。山線経由の特急北海、急行ニセコ号などとは異なる意味合いでの消滅となった。急行はまなすのルーツかという意見もあるかもしれないが、夜行列車として存在した期間の空白が大きいこと、所要時間に大きな差があること、列車番号など、関連性を示すものはあまり見受けられない。
後に登場した特急すずらん号(札幌~室蘭)は運転区間がずいぶん短縮されており、ルーツも別と考えた方が良い。さらに、SLすずらん号は由来からしてもまったくの別物であり、NHKの連続ドラマとのコラボレーションによる命名である。
*** 画像提供:タケちゃん様
◆急行すずらん号データファイル
【登場時:1956年11月19日】急行洞爺号の愛称変更による
●運転区間:函館~札幌 運転本数: 使用車両:c57 旧型客車
【1960年4月1日改正】キハ55系気動車に変更(1等車キロ25形2両連結)。約1時間短縮。
【1961年始頃】キロ25形を除き、キハ22形に変更。
【 同年春ごろ】キハ56系が加わり、以後キハ22形を置き換えていく。
【 同年10月】キロ25形もキロ26形に変更。
【1965年10月1日改正】1往復増⇒2往復に。
【1966年10月1日改正】急行えりも号との併結開始(上り1本)
【1968年10月1日改正】4往復増⇒6往復に。急行かむい・そらち・るもいとの併結(下り1本)。
・ 1往復は客車として、急行たるまえ号からの愛称統合による増発(c61~D51牽引・旧型客車)。
【1972年3月15日改正】併結開始⇒急行せたな・急行ちとせ号と1往復、急行えりも号と1往復。
【1980年10月1日改正】定期運転を終了(季節列車化)。
【1985年3月14日改正】廃止。(臨時列車化)。
・ 臨時列車としては気動車・客車の両方を使用。1988年まで存続⇒ 後の 快速ミッドナイト号へ
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