特急しおさい号の簡単な解説
◆ 東京~成東・銚子を結ぶ、特急しおさい号。2015年3月14日ダイヤ改正までは新宿発着の設定があったが、現在はすべてが東京発着となっている。
総武本線・中央本線経由で運転。1975年に総武本線の電化が完成した際に、急行犬吠の一部を特急格上げする形で183系を使用して誕生した。以来、長きにわたって183系を使用し、その末期にはヘッドマークのLED化なども行なわれたが、現在使用されている車両は、「Boso view express」の255系とE257系。比較的新しい車両が用いられている。
2024年春「全車指定席化」・E259系投入
2024年春から房総方面の特急列車について、列車の「座席を指定した特急券」と、「座席未指定券」を発券する体系へと変更する。「座席未指定券」とは乗車日のみを指定し、列車や座席は指定しないもの。
もう一つの注目点はE259系の投入だ。成田エクスプレスの印象が強い同車両だが、特急しおさい号7往復中6往復に投入されることになった。それにともない255系は運用を退く。
***画像提供:koganeturbo様・Teru-t2様
255系はJR東日本の特急で初めてVVVFインバーターを採用した車両。9連1編成でグリーン車が1両組み込まれている。
導入からしばらくは保安装置の関係で総武快速線の錦糸町から先が入線できなかったため、京葉線経由の特急わかしお号、特急さざなみ号用として運転されていた255系車両だが 2004年に総武快速線東京トンネルの保安装置がATCからATS-Pに変更されたことから入線できるようになり、特急しおさい号での運用が見られている。
総武本線・成田線の特急は最近まで183系国鉄色車両が運用を独占していた線区で、ある時期からはヘッドマークをLED化した更新車両なども活躍していたが、 183系の老朽化に伴いE257系500番台を投入していき、やがて183系を定期運用から完全に離脱させた。
現在の「特急しおさい」は255系とE257系500番台の2系列が使用されており、データイムも2時間に1本運転される総武本線直通特急。トレインマークはE257系にのみLEDタイプが装備されているが、イラスト時代と比べて躍動感が薄れてしまっているのが残念な点だ。
2015年3月に特急あやめ号が廃止されるまでは佐倉まで同じ線路を走る利点を活かし、下りの1本は佐倉まで併結運転をするタイプもあった。(E257x2=10連)
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◆お役立ちサイトご紹介
●【鉄道模型製作用参考写真集】・・・編成単位ではなく、1車両ごとのサイドビューをとらえた写真集。大きな画像データなので細部に至るまで見て確かめることができる、非常におすすめのサイト。 ●183系しおさい
●【トレインブックス・国鉄型車両図鑑】・・・形式写真を専門に撮っていらっしゃる方のサイトです。斜めからのアングルで、前面や台車周りを含めてみることができます。 ●「しおさい」のクハ255形
●【座席探訪】・・・列車内の様子を解説してくれているわかりやすい写真集。車両のタイプごとに詳細な解説と画像が含まれているサイト。おすすめです。 ●183系房総特急 255系 E257系
特急しおさい号のデータファイル
【登場時:1975年3月10日】 運転区間:東京~銚子 (5往復)
・ 183系(9両)
【1982年11月15日改正】急行犬吠を特急格上げにより、2往復増⇒7往復に。
【1985年3月14日】両国発着を新設。
【1994年12月3日】グリーン車連結終了。
【2002年12月1日改正】L特急の呼称を廃止。おはようしおさい号とホームタウンしおさい号を新設(2004年10月16日改正でしおさいに統合)。
【2005年12月10日改正】国鉄型終了。(255系Gあり=5往復、E257系=3往復)。全車禁煙化。
【2009年3月14日改正】下りのあやめ号1本を編入⇒下9・上8に。
【2014年3月15日】車内販売を終了。
【2015年3月14日改正】下2・上1減⇒7往復に。全列車東京発着に。
【2018年3月17日改正】車内改札を省略化。
【2024年3月16日改正】全車指定席へ変更。E259系を6往復に投入、残りはE257系。