⇒ 特急あかぎ号のヘッドマーク事典はこちら
特急あかぎ号の簡単な解説
◆ 上野・新宿~熊谷・本庄・高崎を結ぶ特急として現在も運転されている特急あかぎ号。185系200番代が北関東各線に導入された1982年から長らく活躍を続けてきたが、2014年3月15日のダイヤ改正からは特急草津号とともに(常磐線で活躍していたスーパーひたち用の)651系が1000番代となって転入し、運用に就いた。
時を同じくして、着席率を高めるための新しい「スワロー・サービス」を採用した「スワローあかぎ号」もスタート。サービス名は浸透しつつあるが、肝心の利用方法や内容がわかりにくく、改良版の「座席未指定券」という特急券が2015年3月から採用されることになった。なお、同時に普通車指定席の料金体系に、新たに「事前料金」「車内料金」を設定。事前料金は車内料金より260円安く設定される。このサービスは特急ひたち、特急ときわ号にも同時採用された。
このスワローあかぎ号という新たな取り組みにも表れているように、現在では通勤特急のようなカラーが強くなっている。かつては前橋に達する設定が中心だったが現在はそれもなくなり、上越新幹線の沿線都市でありながら停車駅がない地域から上野や新宿まで直通できる通勤列車としての需要を取り込むことが現在の位置づけだろう。
トレインマークに注目すると、この651系では同一のLED表示器内で尾灯の役割も果たしており、左右に分かれて二つの大きな塊が赤く点灯している。
スワローあかぎ、終了!E257系投入!
新たな着席サービスの周知を目的として命名されたがその役目を終えたという判断だろうか、2023年3月18日のダイヤ改正からは特急あかぎ号に統一され、スワローを冠することはなくなる。同時にE257系が運用に就き、2014年から続いた651系1000番代による定期運転は終了する。
平日と休日の運転形態について(2023・春まで)
このビジネス特急的カラーにより、通常の定期列車の番号(一桁~番号)でも土曜・休日運休という設定があるのでわかりづらい面がある。
それで2017年3月4日ダイヤ改正からは、平日はすべてスワローあかぎ、土曜休日は特急あかぎ号としてはっきり区分されるようだ。それでも、過去において使用されていた「ウィークエンドあかぎ号」という列車名の方が、利用者が列車名を聞いただけで感覚的に運転日を識別できる点で優れていたと思う。
*写真提供:Teru-t2様 K-office様(無断使用厳禁)
特急あかぎ号のデータファイル
【登場前:1950年10月】快速列車として登場
【1960年3月10日改正】不定期の準急あかぎとなる。80系を使用
【1961年】定期列車化。
【1966年】急行列車化。2往復に。
【1967年】下り4本・上り2本に
【1968年】165系を投入
・・・・・・・・・・
【登場時:1982年11月15日】特急あかぎ登場。
使用車両:185系
【1985年3月14日】「新特急あかぎ」となる。急行「はるな」を吸収。
【1989年3月11日】桐生発廃止。すべて上野~前橋となる。
【1994年12月3日】新特急ウィークエンドあかぎ登場(新特急あかぎ21・22号の改称)
【1995年12月1日】185系新前橋車リニューアル。同車はヘッドマークのデザインも変更。
【1997年10月1日】平日運転「新特急さわやかあかぎ」と休日運転「新特急ウィークエンドあかぎ」が新宿行き設定。同時に新前橋車のHMデザインを再変更。同時に「L特急」ではなくなる。
【2002年12月1日】新特急の種別を廃止。ホームタウン高崎・さわやかあかぎを吸収。
【2007年3月18日】全車両禁煙化。
【2010年12月4日】ウィークエンドあかぎ廃止。
【2013年11月18日】指定席特急料金は通年化。えきねっとチケットレスサービス開始。
【2014年3月15日】651系を投入開始。
【2016年3月26日】651系に統一。土日運転の上り1本を除き新宿発着列車消滅。
【2017年3月4日】新前橋発1本廃止、熊谷発スワローあかぎ1本新設。これまでで最短区間(61.1km)。
【2021年3月13日】 高崎~前橋間廃止。
【2022年3月12日】特急あかぎ史上最短距離だった熊谷発着を延長し、本庄発着とする。また、設定を早朝寄りにシフトして通勤利便性向上。
【2023年3月18日】特急あかぎ号に統一。E257系に総入れ替え。(3/12で651系あかぎ終了)
◆「座席未指定券(特急券)」
【2015年3月】
「スワローあかぎ号」についてはこれまでのスワローサービスを調整し、乗車日・乗車区間のみを指定して列車・座席を指定しない「座席未指定券(特急券)」を設定。直前まで乗車列車が決まらない場合や満席時などに便利だという。慣れるまでは分かりにくいが、「座席未指定券」を使う際は、車内の空席を利用するか、乗車する列車が決まり次第、列車・座席の指定を受けることもできる。ただし、料金は、指定席と同一料金だ。(成田エクスプレス号も参照)
◆お役立ちサイトご紹介
●【トレインブックス・国鉄型車両図鑑】・・・形式写真を専門に撮っていらっしゃる方のサイトです。斜めからのアングルで、前面や台車周りを含めてみることができます。 ●新前橋リニューアル色のクハ185形200番代 新前橋リニューアル色のサロ185形200番代
●【座席探訪】・・・列車内の様子を解説してくれているわかりやすい写真集。車両のタイプごとに詳細な解説と画像が含まれているサイト。おすすめです。 ●185系200番代