SATONO(さとの)の簡単な解説
◆ 2024年春から投入予定の新しい観光列車「SATONO(さとの)」。
車窓から眺める「郷の景色」。降り立った瞬間の「郷の香り」。郷の人・食・文化、ここで出会う一つひとつが、まるでふるさとのように懐かしくて温かい。ゆっくりと、のんびりと、東北の豊かな風土を味わいながら列車旅を楽しんでいただきたいという想いから「SATONO」と命名された。リゾートあすなろ号で使用されてきたディーゼルハイブリッド車両HB-E300系を改造するもので、これから長く活躍してくれることを期待したい。
各地のイベントや季節の移り変わりに合わせて、宮城・福島・山形の 3 県を中心に運行すると発表されているが、南東北エリアの観光列車と言えば陸羽東線のリゾートみのり号が少し前に引退しており、磐越西線のフルーティアふくしまの引退も近づいていることから、そうしたエリアをカバーすることも想像できる。
エクステリア
1号車:グリーン系の段階的グラデーション、若葉色で草木の芽吹く様子を表し、濃い緑で深い山々をイメージしている。
2号車:ブルー系の段階的グラデーション、水色は清らかで雄大な川の流れや広い空を、濃い青は深い海をイメージ、東北地方の清らかで豊かな水や透き通った空気を表現しているとのこと。
画像はJR東日本プレスリリースより拝借
SATONO(さとの)のデータファイル
車両:HB-E300系(2両編成) リゾートあすなろ号からの改造車両。
登場予定:2024年春
車内は1号車がボックスシート中心で4人ボックス、2人用・1人用といくつかの形態があり、定員25名となる。2号車は2人掛けリクライニングシートを中心に配置されて定員34名。一足早く、同じリゾートあすなろ号から改造されて登場する「ひなび(陽旅)」と基本的なつくりは共通するものと思われる。
画像はJR東日本プレスリリースより拝借
SATONO(さとの)のメインステージはどこ?
発表によると「南東北」、「福島・宮城・山形」というとずいぶん広いエリア。そうなると候補となるのはどこだろうか。非電化路線を含み観光スポットがある路線というと陸羽東線の可能性が高い。山形県へと向かう路線と言えばほかに奥羽本線・仙山線があるが、奥羽本線は山形新幹線との共存ゆえ標準軌のためそもそも物理的に走行できない。そして仙山線は全線電化路線であるのでわざわざハイブリッド車両を入れる意味がないからだ。陸羽東線はリゾートみのり引退後、快速湯けむり号でつないではいるがやはり本格的な観光車両が熱望されている。
もう一つの候補となるのは磐越西線だ。すでに引退が発表されている「フルーティアふくしま」は郡山~会津若松での運転が中心でそこは電化区間だが時には区間延長して喜多方まで行ったりすることを考えるとこのエリアでの使用も妥当なように思われる。