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【1988年チケット編】行けるの?北海道・・・

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高校3年1学期の期末テストが終わった1988年7月17日
僕は、大阪市旭区・城北公園にほど近い祖母の家に泊まりに来ていた。

でもそれはただのお泊りではない。
指定券GETのために「みどりの窓口」へ通う拠点としての重要な宿泊なのだ。

とにかく、旅行行程には8月9日から19日発までの指定券が数種類関係している。
指定券は一ヶ月前から発売だから、すでに発売開始しているものも多い。

「いい席は取れないかもなぁ」という、不安とも悠長ともとれる思いを抱いて、
この日は大阪環状線の京橋駅に行ってみることにした。
他の用事もあったのでここが最寄りのみどりの窓口なのだ。

10時をまわり長い列が出来ていたが、ついに僕の順番が来た。
待っている間、頭の中で言葉を整理していたので落ち着いて僕は言った。
「8月9日の特急白鳥、大阪から青森で禁煙席ありますか?」

それに対してその駅員は(マルスを操作しながらも)怪訝そうな顔をして
「お客さん、禁煙席って言うけどねぇ、他の席でもちょっと無理でっせ。
この時期の指定券は1ヶ月前の発売日に取り来んかったら、取れませんわ」

ちょっと不快な駅員の言い方ではあったが、確かに正論だった。

つまり、僕の考えていた「いい席取れるかな・・・」は、
明らかに“悠長”だったのだ。
仕方なく京橋駅を後にし、自転車をこぎながらゆっくりと大阪駅に向かった。

作戦練り直しだ。いやぁ、甘くないなぁ・・・。

代替案だが、
【1】白鳥号の乗車日を1日遅らせること、
【2】特急雷鳥新潟行きと特急いなほの乗り継ぎ、
【3】寝台特急日本海
はたして、どれがいいか・・・。

大阪駅に着いてみどりの窓口に置いてある時刻表を確認してひとつの案が消滅。
いなほ号の青森行きは朝に出る1往復しかない。つまり雷鳥とは連絡しないのだ。

というわけで、選択肢は二つに絞られた。
【1】白鳥号の乗車日を1日遅らせること、
【2】特急雷鳥新潟行きと特急いなほの乗り継ぎ、
【3】寝台特急日本海。
結局、金銭面での制約から、一日遅れの白鳥を第一候補にした。
さて、こちらの指定券は取れるのだろうか。
*****************************
大阪駅のみどりの窓口。

再び言葉を整理しつつ窓口で並んでいると、ついに僕の番がやってきた。

「すみませ~ん。8月10日の白鳥号の指定券ありますか?」

今回は「禁煙席」なんて言う勇気はなかった。
祈るような気持ちで尋ねてみたのだが、残念ながら空席はなかった。
しかし!
このときふと頭が切り替わり、別の考えがよぎった。
《頭の中で・・・》 「そうか、青森まで全線の切符を求めるから取れへんのやわ。
大阪からどこまでやったら指定券があるか、元の日程で尋ねたらええんや!。
そこから先は自由席でも立ち席でも覚悟しよう!」

ということで、その窓口で再度尋ねることにした。
「じゃ、9日の指定券は大阪からどこまでやったら空席がありますか」

「なるほど、考えたねぇ。8月・・9日ね・・(カチャッ、カチャッ・・・マルスの音)
う~ん・・・あっ、青森まで行きたいんでしょ。
大阪から富山まで、それから直江津から青森、それぞれ1枚ずつありますよ。」

と、2通りの区間を示してくれた。

比較して考えると、後者の方が区間も長い上に、
そのあとに乗る急行はまなす号の乗継割引きも確保できる。
ということで、「じゃぁ、直江津から青森の切符をください。」と言った。

何だか、短い時間で頭をフル回転させ、同時に駅員さんの機転もあって、
とりあえず当初の予定日の特急白鳥号指定券を確保することができた。
そして、乗り継ぎ割引の急行はまなす号の急行券も同時にGET!

それにしても、この夏の切符争奪戦は予想以上に大変だと気付かされた。
フゥッと、大きな深呼吸をして確保したチケットを見つめた。

でも・・・あれ、そういえば今日の切符確保予定は他にもあったんだ!
忘れてた! ホッとしてる場合とちゃうやんか。

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