臨時列車化でもグレードダウンはなし!
2015年3月14日ダイヤ改正で定期運転を終了する寝台特急北斗星号。
ブルートレイン最後の定期列車としてその最後を寂しく思っている人は少なくないことでしょう。残すところ50日を切り、いよいよXデーが間近に迫ってきた感があります。
ところで、これまでの数年間にみられた寝台特急の臨時列車化にはひとつの傾向がありました。寝台特急日本海、寝台特急あけぼのなどが記憶に新しいですが、「グレードダウン」してB寝台開放のものクラス編成になってしまうパターンです。
でも、豪華寝台として登場した北斗星がもしグランシャリオ(食堂車)なし、ロビーカーもシャワーもなし、そして個室なし!なんてことになってしまったら、もはや北斗星ではなく臨時特急エルムになってしまいます。
そんな心配が頭をよぎっていたという人も多いようですが、今回の北斗星臨時化ではグレードダウンはなしだそうです。
編成に変化は?
・まだはっきりしたことは何も言えませんが、一つ気になる情報が入ってきました。それは時刻表に「ロビーカー連結」という表記があるということです。ちなみに、これまでの表現は「ロビーがあります」または無表記でした。
つまり、このことからすると「寝台併設の半室ロビー」ではない車両が連結されるとみて間違いなさそうです。あれ?そんな車両がまだあったっけ?とお思いの方もいらっしゃるかも。
あるんです!車両配置表を見ると一番下(ちょっとボケている)に「オハ25 503」という車両がありますね。まさにこの車両が「ロビーカー」の車両なのです。1両しか残っていませんが、週3日運転の臨時列車でなら活躍することができるというわけですね。平成20年(2008年)3月改正で運用を外れて以来の登板となります。
というわけで、このサインをまた見られるようにもなりますね。オハ25形500番代に使用されたロビーカーのサインです。
このことからすると、現在使用している半室ロビーの車両は使用しなくなると考えるのが自然かもしれません。そう仮定すると、この車両はJR北海道の車両からJR東日本の車両に変更となります。
いっそのこと編成そのものをJR東日本が一括管理した方が物事を扱いやすいかもしれません。これまでの編成ですと1~6号車がJR北海道の車両でしたから、それらはおもにB寝台中心の構成でした。でも、今後の臨時列車としての運転では1編成で十分になることからA寝台割合を増やして北斗星の豪華な部分を押し出した「有終の美」編成にすることもありなのではないでしょうか。ただ、そのようなことが実現したら残念なことが一つだけあります。北斗星エンブレムがなくなってしまうことです。このエンブレムはJR北海道の車両のみに着けられていましたから。
設定ダイヤはカシオペアと共通に
週に3日運転ということから容易に想像できていた点ですが、寝台特急カシオペア号と共通のダイヤ(停車駅には差異があります)となります。このスジになると所要時間が伸びてゆったり走るので乗り心地が幾らか改善されるかもしれません。
また、下り列車では仙台を通るのが深夜となる23:30ごろから21:00ごろになるのでかなり有効な時間帯となります。
こうして、これからは2つの列車が同じ日に走ることがなくなってしまいますが、もう少しの間見られる「最終章」も注目しながらしっかり見送ってあげたいものです。
臨時寝台特急北斗星号最後の日
最終運転
は下り8月21日発・上り8月22日発で、上野到着は8月23日の9時25分の予定です。
※記事中の写真は必ずしも内容と関係があるものとは限りません。