JR北海道の経営効率化、安定化のカギはインバウンド対応!
北海道新幹線の札幌延伸を待っているだけでは、それまでに倒れてしまうかもしれません。
やはりドル箱列車として活かしていかなければいけないのが快速エアポートであることは誰もが認める所です。
しかしながら、現在の新千歳空港駅は盲腸線の終端駅で、とにかく効率が悪い。
快速エアポート号は必ず新千歳空港駅を終点とするしか方法がなく、
新千歳空港から乗車する人が1本の列車で行ける方向は札幌方向のみだったのです。
下の地図で、千歳線の終端にあたるのが新千歳空港駅です。
ところが、そんな状況を打破する素晴らしいニュースが入ってきました。
新千歳空港を通る千歳線(盲腸線)を大規模改修し、複線化。
しかも、通り抜けて千歳線(メイン)に合流する方向と石勝線に合流する方向を整備。
上の地図に描き足した赤線は適当なイメージですが、
そういう方向性のルート構成になるよう検討しているそうです。
こうすることでどんなメリットがあるでしょうか。
新千歳空港貫通のメリット
もちろん、空港に降り立つ利用者は始発列車に乗りたいでしょうから、その設定は当然必要になります。
報道によりますと、新千歳空港のホームは2面4線となり、
うち2線は終端構造であとの2線が貫通になるようです。
ですから、快速エアポートはこの駅発着として引き続き確立され、増発も検討されるかもしれません。
一方で、この駅を通り抜ける特急列車たちもインバウンド対応に一役買うことになりそうです。
特急すずらん
時間帯によっては空席が目立っているらしき特急すずらんですが、
この調整によって札幌~新千歳空港間はかなりの乗車率が期待できますね。
現在は指定席1両・自由席4両という構成ですが、指定席率を上げることにより
快速エアポートとの差別化を図ることができるようにも思います。
特急スーパー北斗
札幌~新千歳空港間の需要については特急すずらんと同様ですが、
スーパー北斗の場合はそれに加えて洞爺・伊達紋別方面への観光需要を
空港から引っ張ることができそうです。
特急スーパーとかち・スーパーおおぞら
この点については以前から思っていたことがありました。
「新千歳空港発着~道東の特急を作って南千歳で分割併合すれば、それなりの需要があるんじゃないでしょうか」 by昨日までの私
でも、この改修プランによりそうしなくても、需要を拾えるようになるのです。もしかしたら、新千歳空港駅を境にして乗客がごっそり入れ替わる現象が起きたりして・・・・。
「シェアで航空機に勝てない新幹線」
4時間の壁とか何とか言って、北海道新幹線が航空機からの利用シェアを奪えないことが何度も話題になりました。
でも、少なくとも今のところは「シェアを奪う」ことは考えなくてもいいのではないでしょうか。
それよりも、飛行機で千歳まで来た人たちを奪うようにすればいいわけです。
千歳~釧路って結構な長さ、けっこう大きな収入になりますよね。
そうです! この改修事業はJR北海道を元気にする大きな起爆剤になりそうです!