JRから客車列車が消える・・・。
そんな不安が現実のものになりそうな今日この頃。あの、ひたすら車輪が線路の上を転がる音を聞きながら過ごした鉄道旅が過去のものになりそうな、そんな寂しさを感じていたさなか、嬉しいニュースが飛び込んできました。
急行はまなすの車両4両が現役続行となるというのです。
今年3月に惜しまれながら廃止となってしまった急行はまなすですが、14系座席車と24系寝台車によって運転されていました。
彼らが今度どこで活躍するのかと申しますと、北海道から海を渡って静岡県の「大井川鉄道」、あのSL王国の客車の一員に加わることになるのです。
解体一転、新天地のエースに!?
SLかわね路号をはじめ、正統派SLにレトロ風 純レトロ客車を使用した列車で人気を博し、一方では機関車トーマスのマスクをつけた子供向けのSL列車を走らせることでも話題になっている大井川鉄道ですが、この「純レトロ客車」が、この看板に偽りなしの「レトロ」なものですから維持管理の大変さと、お客さんにとっての快適さの面で問題を抱えてしまっているのが現状のようです。
そこで白羽の矢が立ったのがこの急行はまなす号の車両ということのようです。確かに、このチャンスを逃すと「中古客車」そのものの調達が果てしなく困難になってしまいます。
いずれにしても、14系客車たちが新天地でこれからの活躍を見せてくれるのが楽しみでなりません。
大井川鉄道の客車の例
古い車両たちをよくお手入れして使われている印象がありますが、それでも古い設備は何ともしようがありません。天井には扇風機がずらりと並んでいて、グルグルと首を回す姿が容易に想像できます。
春や秋のさわやかな季節ならさほど問題にはならないのですが、お客様の層を考えると、家族連れ、ツアー客・・・やはり「旅情は楽しみたいけど苦痛は忍びたくない」という人が多く含まれることになるでしょう。
だからこそ、14系客車の冷暖房完備の車両は活躍の場が大いにあるということなのです。
願わくば、ブルーにホワイトラインのこの姿をとどめて活躍してくれたら・・・