快速信越号の簡単な解説
◆ 直江津~新潟を結んで2022年3月まで運転された座席指定の快速信越号。この列車が運転されていた時点でJR東日本の快速(定期列車)唯一の全車指定席だった。とはいえ、この愛称での活躍はわずか1年であり、そのルーツとなる列車の方が多くの人の印象に残っているだろう。以下の列車たちだ。
2012~2021
快速おはよう信越 (全車指定席・下り)
下り:直江津⇒新潟で朝の時間帯(直江津発6:15)に走っていたのが快速おはよう信越号。その登場は2012年3月17日のダイヤ改正。それまで活躍していた急行きたぐに号は新潟寄りの末端区間では通勤需要に応える列車となっていて、その定期運行終了に伴って通勤列車が必要となったため設定されたのが快速おはよう信越号と後述する快速らくらくトレイン信越号だ。
おはよう信越号は急行きたぐに号のスジをほぼそのまま踏襲し、当初はまだ残っていた臨時急行きたぐには全く別のスジで運転されたことも添えておきたい。
快速らくらくトレイン信越 (座席定員制・上り)
2012年3月に登場したこの列車は上述の通り急行きたぐに号が廃止された後の通勤需要に応える列車として設定されたが、それは既存の快速らくらくトレイン長岡号と統合してその中間の時間帯に設定されたものだった。下り(早朝)の快速おはよう信越号とは座席設定が異なり、こちらは指定席ではなくライナー列車のような座席定員制だった。
2015年3月13日まで485系が使用され、翌日から特急しらゆき号用のE653系1100番代に変更された。(おはよう信越号もともに。)
2004~2012
快速らくらくトレイン長岡(座席定員制・上りのみ)
後述する快速らくらくホームトレイン号の改称版。これはホームトレインを村上方面にも設定するにあたって方向別に分かりやすくするために実施された。2004年3月13日から8年間、車両は485系6両編成を使用してこの愛称で活躍した。
1999~2004
快速らくらくホームトレイン(座席定員制・上りのみ)
新潟⇒長岡間に設定された快速らくらくホームトレイン号。新設ではなく「らくらくライナー」(1994年12月3日~)からの改称。1999年2月の改正時に首都圏地区のライナー列車に「ライナー券」が設定され、設定金額などに違いがあることから「ライナー」と呼ぶことを避けて「らくらくホームトレイン」に改称したもの。車両は485系6両編成。
1994~1999
快速らくらくライナー(座席定員制・上りのみ)
新潟都市圏の着席通勤需要に応えるために1994年12月3日改正で運行を開始した、上りのみ新潟⇒長岡の「らくらくライナー」。快速という種別になっているが、実質的に通勤ライナー列車。この後の愛称の変遷を考える時、ちょっと安易につけてしまった名前という印象だ。車両は485系6両編成。