急行越山号の簡単な解説
◆ 北陸本線・金沢~富山間が電化完了した際(1964年10月)に、大阪~金沢間の電車急行だった下りの第1ゆのくにと上りの第2加賀を富山まで延長し、愛称を新たにしたのが急行越山である。当時の命名パターンのひとつである「行き先にちなんだ愛称をつける」方法を採ると旧国名である「越中」となりそうなものだが、この名には「越中ふんどし」とのイメージの結びつきが深いため避けられたようだ。苦し紛れに「越」の字と富山の「山」を組み合わせて命名されたと言われている。
471系12両編成でサロ2両、サハシ1両を組み込んだ編成はなかなか立派なものだったようだが、登場してわずか1年後に同じ区間を客車で運転していた急行立山の電車化に伴って愛称を統一・吸収されることになり、あっけなく短い生涯を終えた。
北陸路~関西という点ではかなりの人気を博していた同列車だが、おそらく上り列車の米原⇒京都・大阪への利用者はわずかだっただろうと思えるエピソードがある。というのも、富山を15:00に出発した急行越山は米原に19:02に到着するのだが、その1分後に名古屋からの準急比叡が到着し、なんと先に出発していってしまうのである。しかも大阪到着は格下のはずの準急比叡がさらに差を広げて5分早く到着するのだ。
急行越山号のデータファイル
【登場時】1964年10月1日改正 (愛称変更による登場)
使用車両:471系 運転区間:大阪~富山 運転本数:1往復
【1965年10月1日改正】急行立山に吸収されて廃止。
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