複数のマスコミのニュースで「寝台特急カシオペア号の復活」について報道されました。
これまでのような定期運行の列車ではなく、団体列車としての復活ということですが、北海道ツアーを検討しているということです。
北海道新幹線開業に伴う電圧の昇圧によりED79機関車が使えなくなるため客車による旅客列車が通り抜けできなくなり廃止されると言われてきましたが、この団体列車については「JR貨物から新型機関車を借りて牽引する」としています。
EH800が牽引する寝台特急カシオペアもなかなか楽しみですね。
JR貨物「EH800」による牽引はなぜ画期的?
これまでも、北海道新幹線との供用区間の電圧アップに合わせて「寝台特急カシオペア・北斗星を存続させるためにEH800をJR貨物から借りればいいのでは?」という意見は各方面から上がっていました。
とはいえ、このEH800の配備はJR貨物の自力で行なっているものではなく、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の特例業務勘定の利益剰余金を利用した費用支援が関係していたので、JR貨物が「貸しますよ」という返事をすれば済む話ではなかったようなのです。
話し合いの流れはどのようなものかわかりませんが、その大きなハードルがクリアされてめでたく借りることが実現したということで、とても画期的な出来事でした。
(画像は合成イメージです)
新・カシオペアのルートは?
さて、運行経路はどのようになるのでしょうか。
第三セクターとなっている「いわて銀河鉄道」、「青い森鉄道」、
そして「道南いさりび鉄道」をすべて経由するのが今までの運行ルートですが、
JR東日本管内については自社内ルートが存在するので
すべて現行ルートということはなさそうですね。
有力なルートは・・・・
●長岡経由・羽越・奥羽周り(旧・特急あけぼのルート)。EF64長岡/EF81青森
●東北本線・陸羽東線・奥羽本線ルート(陸東迂回あけぼのルート)。EF81田端/DE10秋田・重/EF81青森
●東北本線・北上線・奥羽本線ルート(北斗星など迂回使用実績ルート)。EF81田端/DE10秋田・重/EF81青森
やはり、旧・あけぼのルートは寝台特急の運転に慣れている上、カシオペア・クルーズでもルートに含まれてきましたので、最有力です。一方、陸東あけぼの迂回ルートも可能性が高いかと思います。
それは、トランスイート四季島号が鳴子温泉に立ち寄るルートを計画しており、2017年末~の冬コース運行開始までの期間、この団体専用カシオペアが試金石となるということも十分に考えられるからです。
まだまだ「寝台特急カシオペア復活」という発表だけで、詳細なことはわかりませんが、北海道内のどんなルートを通るのかといった点でもかなり興味が尽きません。