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【コラム】北陸新幹線敦賀開業から思うこと【2・敦賀駅以南は直流路線】

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585系サンライズエクスプレス? 鉄道コラム

交直流型特急車両があふれかえる・・・

2024年3月、北陸新幹線が敦賀まで開業します。そしてこれまで関西圏から北陸を結んでいた特急サンダーバードが大阪~敦賀(136.9km)、中京圏~敦賀を結んできた特急しらさぎが名古屋~敦賀(125.8km)、米原~敦賀(45.9km)に短縮されます。

ざっくりと言って、距離にすると平均して半分の距離になるということなので、必要な車両の本数もはるかに少なくなることが容易に理解できますね。該当する車両は681系・683系なのですが、単純計算で1995年に量産型が導入された681系を淘汰する方向でまとまっていくのかなと想像します。ちなみに683系は2001年~なのでまだまだ車齢が若いですね。

ただ、敦賀以北に入線することが七尾線の特急能登かがり火くらいしかない状況では、残る683系をこれまで通りの交直流車両として運用することに無駄が生じると思います。実際に683系⇒289系という改造による新形式誕生の実績があるので、そうした改造が行われる可能性もあるのではないかと予想します。

交流機器は撤去して処分?再利用は?

交直流車両から交流機器を取り外すという実績について、683系⇒289系という改造以外にも実はあります。しかも、すごいリサイクルが行われました。

1986年11月に電化された福知山線では、直流のみの区間でありながら交直流の485系が活躍していました。そのままでも問題はなかったかと思いますが、石川県の七尾線を直流電化した1991年9月1日から活躍した交直両用の415系800番代を用意するに際して直流用の113系を改造するために特急北近畿を183系800番代などに変更しました。

いえ、実は別の車両ではなくて485系の交流機器を取り外したものが183系に生まれ変わったものが福知山線に登場し、そこで取り外された交流機器を113系に搭載したものが415系800番台として七尾線に投入されたという流れです。

七尾線415系800番代

七尾線415系800番代

683系の交流機器の再利用先は?

ここからはすっかり妄想の世界に入ります。時間の無駄だと思われる方はここまでにしていただいて大丈夫です(笑)。

JR西日本に交流電化区間なんてもうないんじゃない?
確かにそうです。では周囲を見回すとどうでしょうか。JR東海もJR四国も直流。つまりJR九州だけが交流電化ということになります。

私がなぜここに注目したかというと、2つの理由があります。ひとつは夜行列車の可能性を広げること。そして2つ目は関門直通列車の車両更新。

585系サンライズ彗星!

585系!

勝手にそう命名した架空の車両は285系サンライズ車両に交流機器を追加して九州に入線できるようにした車両。サンライズとは285系の愛称で、JR西日本が3編成・JR東海が2編成所有する車両ですが東京と山陰・四国を結ぶ列車に使われています。

でも、JR西日本はこの寝台特急を継続することにあまり積極的でないと言われています。その理由は「自社路線内を走る割合が低い」からだそうです。そう考えると北陸新幹線開業に伴ってハブ駅となれる敦賀駅を起点にすることで出発地から下関までという長い区間が自社内となる区間設定できるのではないかと思い立った訳です。

585系サンライズエクスプレス?

585系サンライズエクスプレス?

仮に寝台特急サンライズ彗星(仮称)という列車を大分発着で走らせるなら8割以上がJR西日本区間になります。JR九州にとっても、新幹線の恩恵にあずかりにくいエリアに寝台特急がくること、その点でブルートレイン時代のような機関車交換の手間や機関士の養成などの必要がない電車寝台がやってくるのであれば喜ばしいことではないかと思います。そんな九州入線を可能にする方法が683系からの交流機器移植改造というわけです。

運転する時間帯ですが、参考までにかつての583系寝台特急彗星を例に挙げると大阪~大分で10時間強くらいでしたので、性能向上分も含めて10時間と仮定しましょう。大阪~敦賀が1時間半と見積もって、合計11時間半。北陸新幹線からの利用もしやすく、かつ京都・大阪からも有効時間帯にするということであれば、

敦賀発(21:00)⇒京都(22:00)⇒大阪(22:35)⇒姫路(0:00)⇒小倉(7:00)⇒大分(8:30)

といった設定なら使いやすいと思いますね。まぁ、妄想ですから・・・。

関門直通列車について

かつては数多くの列車が往来してそのままずっと先まで行けた関門直通列車たちがありました。でも今はというと、特急や急行といった優等列車はおろか、普通列車でさえ「下関~小倉」をシャトル運転するばかりです。

関門直通列車用の415系ステンレス車

関門直通列車用の415系ステンレス車

そして、その車両は国鉄型の415系ということでそろそろ耐用年数の限界が来ようとしています。ここで代わりになる車両はというと、やはり交直流車両でないといけないのが頭を悩ますところでしょう。九州の車両はもともと交流型で、JR西日本の車両は直流型です。ここでは683系から取り外した交流機器の有効活用を考えているので対象となるのはJR西日本の直流車両でしょう。国鉄型は論外として良さそうな車両というと、元・新快速の221系などどうでしょうか。

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