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【コラム】北陸新幹線敦賀開業から思うこと【1・敦賀駅のハブ機能】

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小浜線に特急を! 鉄道コラム

注目される敦賀駅

2024年3月16日、北陸新幹線が敦賀まで延伸開業します。東京側から見てこれまで終点だった金沢は世界的に見てもよく知られた観光都市ですが、このたび終点となる敦賀はそこまでの知名度はありません。もっとも、県庁の福井やメガネフレームで知られた鯖江に近い越前たけふなどは関東からビジネスや観光で訪れる一定の需要があると思われますが、「敦賀」を目的地とする需要は高くないかと思います。

それでも敦賀駅が注目されるべき理由、それはハブ機能。複数の方向への乗換駅となるからです。もちろん、乗り換えの大半を占めるのは特急サンダーバードによる京都・大阪方面と特急しらさぎによる米原・岐阜・名古屋方面となるわけですが、他にも考えられることがいくつかあると思うのです。

小浜線で若狭・舞鶴観光そして城崎温泉へ

敦賀駅が持つハブ機能として、地図を見ただけで思いつくのが「小浜線」。このルートがかつて「北陸と山陰の架け橋」と呼ばれていた面影は現在ほとんど見られなくなったが、急行エメラルド・急行わかさといった列車名を懐かしく思い出す人もいらっしゃるでしょう。

小浜線・125系

小浜線・125系

そして、このたび北陸新幹線敦賀開業で東日本(特に東海道新幹線の恩恵を受けにくい地域)の方々が容易に敦賀までくることができる状況になるのを活用してもう一度小浜線に注目したいと思います。いずれも、特急または観光列車を新設するということを勝手に想定してのお話です。

若狭の中心都市「小浜」

「小浜」は北陸新幹線のさらなる延伸の際にそのルートになることが見込まれており、それも見据えて今から知名度を高めておきたいところでしょう。でも現在優等列車も観光列車も走っていません。アメリカのオバマ元大統領の就任前後こそ「同じ名前」ということで話題になりましたがそれもすっかり忘れられてしまったかもしれません。

でもそんな小浜はとても美しいところです。おすすめの見どころの一つは「お箸のふるさと館」。日本の塗箸の80%以上がここから生まれているのだそうです。ふるさと館では3000種類の箸の展示販売、箸作りの体験コーナーもあり、ギネス認定の世界最大の箸の展示と、まさに注目のスポットです。

ほかにも季節によって「海水浴」、「カニ料理」などのグルメもご当地ならではの楽しみ方で堪能できるエリアなのです。かつては臨時特急や臨時急行が賑わっていた路線なのです。

キハ181・特急マリン敦賀・若狭・国鉄色

キハ181・特急マリン敦賀・若狭・国鉄色

「舞鶴」への動線

東海道新幹線沿線から舞鶴へというルートはこれまでも京都乗り換えで確立されています。特急まいづる号が京都から山陰本線を北上し福知山の一つ手前にあたる綾部駅で西舞鶴・東舞鶴に向かいます。しかしこのたび開業する北陸新幹線敦賀延伸で北関東~信越~北陸といった地域からの旅行者の流入が期待できます。

「舞鶴」はユネスコ世界記憶遺産に登録されている施設もある特別な都市で、第二次世界大戦にまつわる歴史を知ることができる資料も多いところです。赤レンガの建物も有名ですね。

福知山・豊岡・城崎温泉へ

敦賀から小浜までは通過型列車で約45分、さらに小浜から東舞鶴まで約30分を想定できますが、合わせても1時間15分ということで、特急設定ならもう少し長い距離の設定でも問題なさそうですね。

綾部までさらに25分、さらに福知山まで10分。その先はというと、豊岡までさらに1時間で城崎温泉までならあと10分ほどです。全部合わせて3時間ですね。この所要時間は特急こうのとり号での新大阪~城崎温泉の時間とほぼ同等です。ですので、東海道新幹線を使う方々は北陸新幹線経由のルートに移動することはちょっと考えにくいものの、北陸新幹線沿線からの誘客には向いている可能性が考えられます。

京都丹後鉄道「丹後の海」

京都丹後鉄道「丹後の海」

さらには京都丹後鉄道との連携を図るという方向性もあって良いように思いますね。「KTR8000形」の丹後の海車両に加え、JR東海から移籍した特急ひだ・特急南紀用だったキハ85系が「KTR8500形」として再デビューするのでその話題性もプラスに働くと思います。

特急ワイドビューひだ号・坂祝~鵜沼間

特急ワイドビューひだ号・坂祝~鵜沼間

今回のまとめ

今回は「敦賀発小浜線経由の特急(または観光列車)」という、ちょっと誰でも思いつきそうな(?)アイデアについて書きました。

次回はおそらく余剰車両となるあの車両の活用法について書きたいと思っています。

 

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