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特急こだま号の簡単な解説
◆ 東京~大阪・神戸を結んだ、国鉄最初の電車特急こだま号。当初は20系と呼ばれた151系電車を使用して鮮烈なデビューを飾ったのが1958年。二大都市間を行って帰る日帰り運転が可能になったことから、それにぴったりな「こだま」という愛称が選ばれた。公募の際、10万通を超える応募があったというから驚きだ。ちなみに、東京~大阪間の所要時間は6時間50分で、まだまだ現在の3倍ほどかかっていたが、それまでと比べると一気に40分も短縮したというのだからまさにスターだった。のちに6時間30分に短縮した頃には表定速度が85.6km/hにも達し、そのレベルは在来線特急としては十分上位にランクインするレベルだった。
151系の特急こだま号から、新幹線のいわゆる超特急こだま号に生まれ変わって半世紀以上が経過した。つまり、各駅停車型新幹線としての「こだま号」しか知らない世代がかなりを占めてきたわけだが、振り返ると151系特急形電車が登場し、ボンネット型の在来線特急が標準的なスタイルと認知されていた頃には「こだま型」と呼ばれるほど、特急こだま号は日本を代表する特急だった。
新幹線では速達タイプのひかり号に対して下位の列車に甘んじたことを残念に思った人も少なくなかったそうだ。しかし速さでは「光」にかなわない「こだま」の物理的イメージによりこうなったのは仕方のないことだろう。
現在は京都鉄道博物館で151系を見られる
151系を見られると言ってもモックアップ車体を先頭部分のみ切断して残した車体なのだが、その姿を今でもみられるとあって貴重な存在。決してはりぼての様なものではなくまさしくホンモノである。車体番号はクハ151‐0。
特急こだま号のデータファイル
【登場時:1958年11月1日】 運転区間:東京~大阪・神戸
・・使用車両:151系 運転本数:2往復
【1960年6月改正】全区間で時速110キロ運転開始。6時間30分に短縮(表定速度:85.6km/h)
【1961年10月改正】2往復ともに東京~大阪に。
【1964年10月1日改正】東海道新幹線開業により廃止