スハフ12 701「いこい」の簡単な解説
◆ スハフ12-701「いこい」は1両きりのジョイフルトレイン。国鉄時代の1985年3月に福知山鉄道管理局が小口団体の輸送用として改造した車両だ。種車はスハフ12-5、改造は後藤工場で実施された。なお、静岡鉄道管理局にかつて存在した「いこい」(通称:ヌマ座)との関連は全くない。
外観は通常の12系客車と同様の青地だが、帯が白ではなく黄色の帯になっていて特徴的だった。車内はカーテンで半室に区切られた洋室と和室が設けられており、ミニキッチンとカウンターがあった。定員は28名。
当初は基本的に客車の定期・団体列車に併結して運用していたものの、一年後には気動車にも併結出来るように改造が施され、キハ58に挟まれる形で活用された。こうしてフレキシブルな運用に対応できて重宝されそうな感じだったが、1989年10月にジョイフルトレイン「セイシェル」という本格的な団体専用車両を作るために、このスハフ12-701が使われることになり中間車キサロ59-501に再改造されて短い活躍期間を終えた。
下の写真は橋を渡っていく、いこいを挟んだ編成の列車。統一感のない凸凹編成が面白かったが、この後セイシェルに生まれ変わっていった。