臨時寝台急行桜島号の簡単な解説
◆ 臨時寝台急行桜島号は新大阪~西鹿児島を結んだ20系寝台急行で、1995年4月28日下りからゴールデンウィーク中、および8月9~13日(下り)・8月13~18日(上り)、12月28~30日(下り)・1996年1月3~5日(上り)に運転され、以後運転されることはなかった。20系客車の最後の活躍の時期、まさに最後のひと花を咲かせるような列車だったと言えるだろう。
1995年1月5日発の上り列車までは臨時寝台急行霧島として走っていたものを改名したものだったが、その理由は1995年4月20日から日豊本線の昼行特急に「特急きりしま」号が誕生したため愛称の重複を避けるためである。
一方、桜島という愛称は、臨時寝台特急桜島号が1991年で運転終了して以来使われていなかった。
9か月にも満たない短い存在期間だったが、華やいだひと時となった。とりわけ1995年8月13日から18日までの6日間運転された上り列車においては日替わりで毎日デザインの異なる特製ヘッドマークが掲げられた時は多くのファンの注目を集めたという。このヘッドマークはRSEC(レイルウェイスポーツ・エンジョイサークル)というサークルが用意したものだと言われている。テールマークの表示は列車名ではなく「急行」表示または無地、さらには蛍光灯むき出しだった。