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特急はくと号の簡単な解説
◆特急はくと号。 京都~(大阪・姫路・上郡経由)~鳥取・倉吉を結ぶ特急列車。現在はスーパーはくと号に統一されて運転されている。1994年12月3日に智頭急行線が開通すると同時に運転を始めた特急はくと号と特急スーパーはくと号は、使用する車両とその性能の違いから名称を分けた。
従来は鳥取へのアクセス列車として大阪からは特急はまかぜ、京都からは特急あさしおが設定されていたが、いずれも所要時間の点で改善が求められていた。その要求を満たしたのがこの列車で、登場後は福知山線・嵯峨野線方面と鳥取を結ぶ特急の設定は大半が短縮・削減されて現在に至る。
2015年には荷物置き場を1・5号車、多目的室を5号車に設置する。荷物置き場は大型のキャリーバックを置ける広さで、ダイヤル式ロック付き。多目的室は赤ちゃんの授乳やおむつ交換などで使える。また、モバイルコンセントを窓側席に設置し、パソコンや携帯電話の充電に対応する。トイレはウォシュレット付きの便座にするほか内装も更新し、小便器は子供向けの床置き式にする。
1986年までは同じ京都発でも山陰本線を北上するルート(園部・福知山経由)で運転される列車として漢字表記の「急行白兎」が設定されていた。読み方は同じ「はくと」である。
派生列車「味めぐりはくと」号
1995年12月2日から96年3月3日まで、および96年12月7日~97年2月23日までの2シーズンに渡り新大阪~倉吉を結ぶ列車として活躍した「味めぐりはくと」号。
この味めぐりシリーズは1999年末以降のかにカニシリーズの先輩格で、道筋をつけた列車ということができる。このルートに関しては、数年のブランクを経た2000年末~の臨時特急かにカニ鳥取号(京都~鳥取)として再設定、翌年は同じ愛称のまま大阪~倉吉に変更、2002年末~のシーズンはHOT7000系を使ったかにカニスーパーはくと号として3両編成で運転された。
これらの列車が合わせて3年で終了してしまったのは残念ではあるが、定期列車の増発によるものとも考えられるため、発展的消滅といえるかもしれない。
特急はくと号のデータファイル
【登場時:1994年12月3日】 運転区間:新大阪~鳥取・倉吉
運転本数:4往復(HOT7000系:3往復、 キハ181系:1往復)
【1996年3月16日改正】全列車京都発着に変更
【1997年11月29日改正】キハ181系特急はくと終了。6往復すべてスーパーはくとになる。
【2003年10月1日改正】1往復増⇒7往復に。
【2007年11月1日】車内販売廃止。
【2009年6月1日】全車禁煙化。
【2024年3月16日改正】京都発着は2往復のみ、残りはすべて大阪発着に変更することで1往復増の8往復に。
◆特急スーパーはくと号と所要時間
興味深いことに、京都から山陰方面に向かう際のルートを単純に比較すると、山陽本線+智頭急行線のほうが山陰本線直通より約20km長くなっている。それでも、高速路線・車両性能・列車交換の有無など幾つもの要素が関係して所要時間は大幅に短縮でき、なおかつ遅延率も縮小している。
東日本から鳥取方面へは、姫路駅で東海道新幹線のぞみ号からスーパーはくと号に乗り継ぎするのが最速の地上ルートとなっている。とはいえ、米子周辺へは岡山乗り換えで特急やくもを利用する方が早い。
※(画像提供:kogane-turbo様)