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じわじわと迫るキハ40系一族への引退圧力~2016/4改訂~

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鉄道コラム

ここ数年、かなり速いペースで姿を消していっている国鉄型車両。
その中で、安定感抜群で今なお広範囲に活躍の場を持っているのがキハ40系です。

しかし、そのキハ40系にじわじわと危機が迫っています。
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キハ40系の簡単なおさらい

キハ40系には(かなり)大雑把に分けて3種類あります。
両運転台のキハ40形 ●片運転台のキハ47形 ●片運転台・寒冷地仕様のキハ48形。

そのほかのおもなファミリー形式としては、
出力アップした車両である ●キハ400形・480形(JR北海道)●キハ147形・140形(JR九州)
それに加えて、片運転台車を両運転台に改造した ●キハ41形 などがあります。
(ちなみにすでに廃形式となったものもあります。)

キハ40系に影響する発表

快速深浦号・青森駅にて2014年11月から2015年5月までの半年間に、JR東日本さんから気動車に関係する今後の計画が発表されました。

新潟・秋田地区への新型電気式気動車の投入… 5/19

リゾートしらかみ「橅(ブナ)」の車両新造… 5/14

5月ダイヤ改正「石巻線をキハ110系に…」2/26

八戸線用気動車の公募調達の実施… 2014/11/28

◆ 新潟・秋田地区

まずひとつめの新潟地区は2017~2019 年度、秋田地区は2020 年度に投入とのことですから、まずは5年計画ということですがその概要は・・・
両運転台(19 両)、片運転台(44 両)、合計63 両

新潟地区のキハ40系投入路線となるのは、●羽越本線(新津~酒田) ●信越本線(新津~新潟) ●米坂線 (米沢~坂町) ●磐越西線(会津若松~新津) ●津軽線 (青森~三厩) ●五能線 (東能代~川部) ●奥羽本線(秋田~東能代、弘前~青森) です。

車両はこれまでのようなエンジン駆動+トルクコンバータではなくて、ディーゼルエンジンと発電機による電力でモーターを動かす電気式気動車です。

技術の面で、電車と共通化できてメンテナンスに有利みたいですね。

◆ リゾートしらかみハイブリッド気動車化・第二弾「橅」編成

リゾートしらかみ橅編成リゾートしらかみについては3編成中青池編成だけがハイブリッド気動車のHB-E300系となって、その後まったく音沙汰なしでしたから、このまましばらくは安泰なのだろうかと高をくくっていたのですが、ついに橅編成も同じHB-E300系のハイブリッド化が決まりました。(画像は「歩王のれっつらご~」からお借りしています)

この流れから行くとキハ40系一族のリゾート列車についての展望が見えてくるような気がします。現時点ではリゾートしらかみのくまげら編成、陸羽東線のリゾートみのり、八戸線のリゾートうみねこ、さらには小牛田車両区の波動用車両ふるさとあたりは徐々に引退時期が見えてくるものもあるのかもしれません。

特殊な車両となっている越乃shu*kura風っこ、などはまだ引退は先のような気がしますが。

それだけが危機ではない!

そのプレスリリースの最後の方に、見逃せない一文があります。

今後、約150~250 両(新潟・秋田地区の63 両を含む)の新型電気式気動車を新造し、既存気動車を置換える予定です。(原文のまま)

◆JR東海では一足先に消滅決定

JR東海のキハ40系キハ40系と言えば、JR東海で運用離脱⇒海外への売却! ということが話題になっていたばかりです。新形式のキハ25形を投入していた武豊線が電化したことやさらなる追加新製、また気動車快速みえ号の運用整理などによって余剰になったキハ75形などによってキハ40系の運用はあっという間に終了しました。

キハ25形は設計当初から配置変更を見込んだ設計をしていたそうで、改造にも時間が余りかからないような作りになっていたため、迅速に置き換えが完了しましたね。これでJR東海の気動車はすべてJR車両化完了です。

【まとめ】キハ40系の今後

国鉄時代の車両ですが、これまで実証されてきましたように非常に信頼性が高く汎用性も高い車両です。そして全国的に活躍していることからも、すぐに全滅してしまうことは考えにくいでしょう。とりわけJR九州を見ると今でもD&S列車の種車としてキハ40系が使われているのでまだまだ戦力とみなされているようです。
JR北海道・キハ40系
その一方で、JR北海道は安全重視で(イメージ先行させるためにも)新しい車両を投入する姿を示したい思いはあるでしょう。お金がないなら、「廃車」⇒「部品取り用」という流れで使い続けた方がいい気もするんですが、もしかしたら海外売却の方が少しでも利益になるのでしょうか。

さらに、JR西日本も同じような顔をした車両をどんどん投入している電車と同様、気動車も…という流れが来始めています。現存数が多いので一気に進められはしないと思いますが、じわじわとやってきてもおかしくないでしょう。

いろいろなバリエーションを撮影しておきたいなら今のうちにチャンスをしっかりととらえておきたいところですね。

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