正統派寝台特急カシオペアの再来!?
2016年3月のダイヤ改正に先立って通常運転が廃止となった寝台特急カシオペア。
今後、クルーズトレインとしては運転されるようだけど「庶民の手が届かないような列車」に生まれ変わってしまうんでしょ!と思っていた方も多いことでしょう。
そんな予想通り、カシオペアクルーズとしての運転は北海道観光を含んだツアー列車となり、富裕層の方々を中心とした利用者層に限られるようになりました。
でも、6月11日から数週間にわたって土曜の下り(上野⇒札幌)、日曜の上り(札幌⇒上野)で運転されている「カシオペア紀行」はそのような高嶺の花といった設定の列車ではありません。
旅行会社を通しての購入ではありますが、料金も従来の寝台特急カシオペアと同等のレベル、運転区間も上野~札幌ということで同じ。しかも、片道乗車だけの利用ができる、自由度の高い設定なのです。
牽引する機関車はEF510ではなくなりましたが、もともとこのEF81が牽引していたことを考えると違和感はありません。カシオペア専用色の機関車に代わってこの機関車が任務にあたることは少なからずありました。
違和感・・・どころか、むしろ赤い車体の機関車がとてもよく映えるではありませんか。流れ星が描かれたいわゆる「星釜」です。
これまでのカシオペアクルーズ、カシオペア紀行の3回の運転では、ボディーに大きく「EF81」と描かれた95号機とお召機塗装の81号機が運用に就いていましたので、星ガマの登場は今シリーズ最初の機会でした(上りとして)。
今回、東北本線の小牛田駅にほど近い、田尻~小牛田間にて撮影しましたが、以前の寝台特急カシオペア号時代ですと、このあたりの通過時刻は4時過ぎ。夏至近い今頃の時期であってもまだまだ明るさが足りない時間帯でした。
しかしながら、今の時刻設定では6時10分ごろにこの辺りを通るので日中と変わらない明るさ、そして太陽が低いので晴れていればボディーに光が当たってギラリとした写真を撮影することもできるでしょう。シルバーの車体のE26系ならではの写真になりそうです。
爽やかな朝日を浴びながら、さっそうと駆け抜けていったカシオペア紀行。7月31日札幌発の最終運転まで、庶民の手に届く列車として多くのファンを乗せて、毎週末走ってくれることでしょう。
客レの魅力を十分に味わえる時間が残り少なくなってきましたが、今の小さい子どもたちにもこんな列車があったことを知っていてもらいたいですね。