「札幌駅新幹線ホーム問題」と「列車の連結運転」 | 列車データ館
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「札幌駅新幹線ホーム問題」と「列車の連結運転」

特急おおぞらキハ283系カーブ 鉄道コラム
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無いスペースにホームを作る?

あぁでもない、こうでもない・・・となかなか結論が出ないまま時間が流れる札幌駅新幹線ホーム問題。

JR北海道としては「在来線列車をさばけなくなる」ということが一番の心配だということで、1・2番線の新幹線転用に難色を示してきたと思われます。(他にも、ホームが狭くなるという理由もあるようですがここでは無視します)

では、在来線列車をさばく方法はないのだろうかということを考えてみました。

1・ホームの分断

まず考えたのが、一つのホームを小樽方面と千歳・旭川方面に分断して2列車停車できるようにすること。(以後、小樽方面「Aホーム」、千歳方面「Bホーム」と書きます)つまり、折り返し運転用のホームに作り替えることです。ホームの形状としては秋田駅(7・8 / 11・12の一面ホーム)や山形県の新庄駅などと似た感じになるかと思います。

一例として、まず思い浮かぶのが学園都市線(札沼線)

札幌発着の列車が大半を占めますから札幌駅を通り抜けできるホーム構造である必要はあまりありませんね。頭端式ホームで十分というわけです。それで、「Aホーム」発着で4両くらいの短編成・高頻度運転にすれば、同じ面に「Bホーム」を作ることができます。

 

もう一つの例として考えたのは、札幌~小樽方面の普通列車。その設定を見ると、エアポートなどの快速列車が走るスジの後を補完していくような印象ですので、快速の停車駅をもう一駅ほど増やして「普通から快速の利用へとシフト」させるように促し、普通列車は短編成化することによって「Aホーム」発着とできないでしょうか。もしそれで快速列車の混雑がひどくなるようであれば、現在手稲発着で運転されている区間快速いしかりライナーの普通区間を「札幌~手稲」間普通列車として分離して「Aホーム」発着とすることができ、分離されて札幌~江別方面となったいしかりライナーは「Bホーム」発着とできます。

その「Bホーム」ですが、5両編成以下の特急が数多く設定されていますからそれらをさばくのに用いることによってほかのホームに余裕を作り出すことができるのではないでしょうか。

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2・札幌以外の拠点となる駅

JR北海道において札幌駅が何事においても中心となっているのは誰もが認めるところだと思います。でも、昨今の状況からすると鉄道利用者のうち旅行者の比率が高い北海道においては、飛行機利用での渡道者を軽く見るわけにはいかないと思います。それで、札幌とは別の拠点駅として「新千歳空港駅」を重要視した設定を考えたいのです。

もし、飛行機で本州から道東方面の釧路や帯広に行く人が「行きも帰りも必ず札幌に立ち寄りたい」ということがあるでしょうか。もちろん、南千歳で乗り換えればいいと言ってしまえばそれまでですが、もし新千歳空港から乗り換えなしで帯広・釧路方面に行けるならそれを利用したいという人は意外といるように思えるのです。

そこで、スーパーおおぞら号のキハ283系車両を思い起こしますと、通常の先頭車両に加えて簡易運転台を持つ車両を合わせると全車両のほぼ半分が運転台を持ちます。それで、7両(または6両)で現在運転されている編成のうち2両(指定席)を新千歳空港発着にして、南千歳駅で基本編成との連結作業をするのはいかがでしょうか。

そうすることによって、基本編成は短くなるため札幌駅でも先ほど述べた「Bホーム」で十分に事足りることになり、同時に利便性も向上すると思われます。

※画像提供:トレインブックス・伊藤正宏様

3・特急すずらんをグリーン車中心の快速列車にする

少々馬鹿げた意見に聞こえるかもしれませんが、真剣に考えました。理由は、【1】すずらんの利用率の向上のため、【2】快速エアポートとの併結運転実現のため です。

まず【1】ですが、特急すずらん号は利用率が伸び悩んでいるとよく耳にします。そこで、料金を下げるために快速に格下げします。でも「安かろう・悪かろう」では誰も振り向かないでしょうから、シートピッチを広げるなどして快適さを少し向上してグリーン車仕様とするのです。グリーン料金は距離別料金設定ですから普通車指定席やライナー券などと違ってある程度の収益を保つことができます。

逆に、利用者の立場から言うと「札幌~南千歳」などの50km以内の利用なら普通車指定席にちょっと上乗せするだけでゆったりとした移動ができることになります。たとえ特急料金と比較して800円ほど収入が減っても、利用者が多くなるなら価値があるのではないでしょうか。

次に【2】の点ですが、これも札幌駅ホームの余裕を作り出すことと関係があります。

現在運転されている列車の中で、快速エアポートとの併結運転へのハードルが低い速達列車というと、この特急すずらんしかありません。それは全区間・架線下を走る列車という理由です。そうであれば、札幌~南千歳間を併結運転すると2列車を1列車分のホームでさばくことができるというわけです。

場合によっては、この「快速すずらん」を小樽や手稲発着とすれば札幌駅での停車時間を抑えたり、快速いしかりライナーを札幌発着にした分の混雑を処理できるかもしれません。

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