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廃止?延伸?宗谷本線の行方~シベリアに続く夢~

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鉄道コラム

2016年ももう10月に入り、ずいぶん秋めいてきました。

鉄道の様子に目を向けますと、夏の台風で被害を受けた石北本線が運転再開ということで少し明るいニュースが見られています。

一方、同じ北海道においては厳しい現実についての報道も見られています。

(画像提供:歩王様)

1日乗車人数1人以下の駅と廃止方針の駅

宗谷本線駅レッドデータ今回は宗谷本線にスポットを当ててみました。(JR時刻表から加工の上、地図を転載させていただきました)。

赤で四角く囲ったのが廃止方針を示している駅。黄色で囲ったのは一日乗車人数1人以下の駅です。それらに該当しない駅をピンクの★マークで区別しました。

いかがでしょうか。この図をご覧になって、特に名寄~幌延間が惨憺たる状況だということがお分かり頂けると思います。

でも、これだけで実情がつかめるわけではありません。稚内から南下するいくつかの駅は問題ないかのように見えてしまいますが、市街地にある南稚内駅から郊外に出ると、「かろうじて1.0人を超えた駅」が2つ続き、兜沼駅も一桁。そこから南下すること名寄駅までの間に1.1~5.0までの駅が7駅も加わるんです。

逆に、乗車人数二ケタの駅を数えるともっと驚きます。名寄駅より北の駅(計32駅)でわずか7駅しかなく、そのうち美深・南稚内・稚内の3駅がほぼ200人レベル、そして100人レベルの音威子府に、少し劣る幌延。あとは豊富が50人レベル、そして天塩中川が12人(けっこう土俵際の印象です)。

JR北海道としてはおそらく本音から言うと宗谷本線・名寄以北を路線自体廃止したいくらいの思いかもしれません。

しかし、そこに降って湧いたように廃線を許さない状況が生まれました。

何ですと!シベリア鉄道とつながる?

wajima今朝(10/3)の産経新聞には「シベリア鉄道の北海道延伸を要望 ロシアが大陸横断鉄道構想 経済協力を日本に求める」という記事があり、大変驚かされました。
ロシアの大統領は「日本の貨物を満載した列車がサハリン経由でロシアへとつながる」ような案を思い描いていたといい、物流と同時に観光などの人的交流にも期待を抱かせる構想が持ち上がっているようなのです。

そんな中、もしJR北海道が宗谷本線を廃止するなどと言い出したら「国交における大問題」を引き起こすことになってしまうでしょう。(画像は内容とは無関係です)

【コラム】JR北海道の廃線・廃駅と存続。~乗りま~す方式案

mamiyaところで、この国際鉄道計画ですが、仮に実現するとしたらずいぶん時間が掛かるでしょうね。

北海道とサハリンの間に横たわる間宮海峡、その一番距離が短い位置で42kmあるそうです。青函トンネルは53.85kmですが、それはトンネルの長さであって、海峡の距離ではありません。

添付の航空写真で見ても、竜飛岬から北海道に渡る距離が間宮海峡より短いことがお分かり頂けると思います。これは結構大プロジェクトになりそうです。

そうであれば、宗谷本線の位置づけも国際的なプロジェクトの一環として国が主導で行なうことができるのではないでしょうか。

今一度、鉄道だからこそ開ける未来を考慮に入れた案を検討できるといいですね。

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