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【特別編】甲子園臨の列車たち~高校野球応援列車~

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高校野球シーズンの目玉列車「甲子園臨」

甲子園臨は、春のセンバツ高校野球大会・夏の全国高校野球の際に全国各地から運転される、各校の応援団を乗せて運転される臨時列車。列車の設定は波動用車両予備車両を寄せ集めたもので、バラエティー豊かな車両が来阪することで注目を集めた。列車名はというと、「必勝号」といったものや学校名を記したものなどいくつかのパターンが存在した。

当然のことながら、その高校の勝敗で列車の設定が左右される。つまり負ければ即帰るので設定が必要となり、勝利すれば運転は延期となる。したがって流動的な部分が多数見られ、かなり大変だったようだ。

各地からやってきた甲子園臨の特徴は使用車両の種類の多さ。ミレニアムの2000年夏、長野からはあさま色の189系でやってきた。

189系松商学園必勝号(大阪駅にて)

189系松商学園必勝号(大阪駅にて)

遠方からの列車には583系なども活躍した。

583系必勝号

583系必勝号(秋田)

機関車が客車をけん引するタイプの列車も設定されていた。岡山・関西高校の甲子園臨がその一つ。ユウユウサロン岡山専用機のEF65-123が先頭に立った。

岡山・関西高校の甲子園臨

岡山・関西高校の甲子園臨

1992年にセンバツに出場した際の四国の松山商ではキハ185系を使用した。

キハ185系・松山商

キハ185系・松山商

1990年にはキハ58系・28系の修学旅行車両「旅立ち」に一般急行形車両を含めた列車で丸亀高校の甲子園臨が運転された。

キハ58系修学旅行車両「旅立ち」

キハ58系修学旅行車両「旅立ち」

そして、急行形と言えば、電車でもそのような車両が使われることもあり、年度ごとの格差が感じられた。

165系急行形による甲子園臨

165系急行形による甲子園臨

しかしながら、こうした列車は必然的にJR各社の境界をまたぐことになりやすいため、敬遠されがちなものとなっていったのだろう。新幹線の開業が相次ぐことで第三セクター化された路線が増えた今はなおさらそういえるに違いない。

2010年代半ばごろまでにはほぼ消滅したと思われるこうした列車の楽しみも、旅情を感じられた鉄道旅のワンシーンとして語り継いでいきたいものだ。

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