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DD51型ディーゼル機関車・トワイライトエクスプレス牽引機
◆DD51機関車の概要
・DD51型は1962年に誕生した非電化区間用のディーゼル機関車で、寝台特急機関車として途切れることなく活躍する形式として史上最長の記録を継続しています(1965年・特急はくつる~)。寝台特急での姿と言えば、2000年代になってもまだ走っていたブルートレイン出雲号を思い出す方も多いことでしょう。
・北海道での活躍に限って言えば、客車の夜行急行列車が数多く走っていたことや玉ねぎ輸送の列車のことが思い出されるかもしれませんね。残念ながら2014年には道内の貨物輸送がすべてDF200(RED BEAR)に切り替えられて全廃となってしまいました。その後は本州~北海道の夜行列車4種、「特急トワイライトエクスプレス」「特急カシオペア」「特急北斗星」「急行はまなす」の運用につくために残された13両(うち1両休車)でのみ、DD51を北海道内で見ることができます。
◆トワイライトエクスプレス牽引機
・DD51型の中でも、トワイライトエクスプレス牽引機として活躍する、通称:北斗星色は前述のとおり13両。番号は1054 1083 1093 1095 1100 1102 1137 1138 1140 1141 1142 1143 1148です。
DD51の中でも番号が大きいこれらの車両は、初期番代が登場してから10年以上後の1973年以降に製作されたタイプの車両です。(とはいってももう40年以上になりますが。)
・さて、トワイライトエクスプレスを牽引する機関車はほかにED79型交流電気機関車と、EF81型交直流両用機関車がありますが、専用のカラーリングとなっているのはEF81型だけでこのDD51には専用色はありません。やはり、客車がJR西日本の車両であり、運行主体もそうだということ、そして道内には現状で色調の異なる夜行列車が複数あるための効率的運用のためだと、理由がよくわかります。そして、廃止発表が行われた今、専用カラーのDD51を期待することはできなくなってしまいました。
◆製作は日立製作所と三菱重工
・この機関車の製作もEF81と同様、日立製作所と三菱重工です。ただし、1083号機だけが三菱ですね。どちらの会社も、日本の機関車の製作において数多くの実績を残してきた、信頼ある会社です。
【各車両製造一覧】
・1054— 日立製作所 製造日不明 休車中
・1083— 三菱重工 S49年6月07日製造
・1093— 日立製作所 S50年1月16日製造
・1095— 日立製作所 S50年1月30日製造
・1100— 日立製作所 S50年2月27日製造
・1102— 日立製作所 S50年3月07日製造
・1137— 日立製作所 S50年5月20日製造
・1138— 日立製作所 S50年5月22日製造
・1140— 日立製作所 S50年6月20日製造
・1141— 日立製作所 S50年6月24日製造
・1142— 日立製作所 S50年6月27日製造
・1143— 日立製作所 S50年7月04日製造
・1148— 日立製作所 S50年8月06日製造
◆DD51クローズアップ!
【ヘッドライト】
・・・アップで撮ってみたい部分を挙げていったらきりがないのですが、まずは私が個人的に好きな部品でもある「ヘッドライト」をどアップで。やや丸みを帯びた四角いライト周りは、DD13などにみられた、丸型ヘッドライト枠とは一線を画す、スタイリッシュな印象だったことを今でも思い出します。もちろん、人それぞれの感じ方があるとは思いますが、私はこの形がとても好きです。
・それから、細かい点ですが「金帯の塗り分け方」もすごくいいですね。ヘッドライト周りが綺麗に縁どられているので、一層精悍なお顔立ちにしてもらっている感じがしますね。
【サイドボックス】
・・・これはちょっと珍しいシーンかと思いますが、ずらずら~っと並んでいるボックスのうちの一つが、ふたを開けたままの状態で入線。そのまま運用に就いて行ったということがありました。ちょっとビックリさせられましたが、でも、前々から「あの中身はいったいなんなんだろう?」と興味がありましたから、一つでも見ることができて嬉しかったです。なんだか物々しい配線が見えました。もっとも、このボックスは数多く並んでいる中の一つですから、ほかのボックスの中身は全く違うものなのかもしれませんね。思わず、想像を膨らませて楽しんでしまいそうです。
【旋回窓】
・・・北海道のDD51の運転席前面には、蒸気機関車などでもおなじみの旋回窓がついています。これは豪雪地帯独特の装備らしく、雪などが吹き溜まりやすい凸型機関車で特に必要とされる視界確保装置の一つです。太枠タイプと細枠タイプがあるのだそうです。(写真のものは太枠タイプ)。
【重連札】
・・・やっぱりこの列車に乗ったら見ておきたいポイントの一つは「重連」を示す「重連札」です。いまや運用数自体も減ってきていますから、DD51での重連札を見る機会もなかなかなくなってきました。(上のほうの「製作は日立・三菱」の項目の写真参照)