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EF81型電気機関車・トワイライトエクスプレス専用機
◆EF81の概要
EF81型は1968年12月に誕生した交直流両用の機関車で、国鉄型電気機関車の中でもとりわけ汎用性が高いので、非常に広範囲にかつ長期にわたって活躍を続けてきた車両です。日本海縦貫線や常磐線、北陸・東北地方を走る寝台特急、貨物列車、関門トンネルの専用機として活躍した形式としても知られていますね。やはり、直流区間だけでなく、交流区間50Hzも60Hzも走れるというのはかなり便利だったんでしょうね。
今でもまだ現役として活躍している姿をある程度見ることができますね
◆トワイライトエクスプレス専用機
EF81型の中でも、トワイライトエクスプレス専用機としてグリーンとイエローの特別塗装になっているのは6両。番号は43.44.103.104.113.114。この6両は連結器を衝撃の少ないタイプの「密着自動連結器」に変更されていますので、外観上も(色だけでなく)少しの違いがあります。
連結器の付け根あたりが四角い箱のようになっていますよね。上の寝台特急あけぼの号の写真ではそれがないことを見て取っていただけると思います。
さて、トワイライトエクスプレスを牽引する機関車はほかにED79型交流電気機関車と、DD51型ディーゼル機関車(重連)がありますが、専用のカラーリングとなっているのはこのEF81型だけですね。やはり、客車がJR西日本の車両であることからJR西日本が主体で運行している列車だということがよくわかります。
◆製作は日立製作所と三菱重工
・この機関車の製作は日立製作所と三菱重工です。写真の103号機は日立ですね。どちらの会社も、日本の電気機関車の製作において数多くの実績を残してきた、信頼ある会社です。
【各車両製造一覧】
・43— 日立製作所 S47年5月25日製造 酒田機関区配置
・44— 日立製作所 S47年5月30日製造 酒田機関区配置
・103– 日立製作所 S49年5月21日製造 敦二機関区配置
・104– 三菱重工 S49年5月23日製造 敦二機関区配置
・113– 日立製作所 S49年9月05日製造 敦二機関区配置
・114– 三菱重工 S49年7月24日製造 敦二機関区配置
◆夜でもよく映えるトワイライト色!
日中はあまり気づかない点ですが、低い位置にある黄色の帯は反射テープの縁取りが施されています。どうやら登場当初はなかった縁取りで、リニューアルされたときに追加されたそうです。(機関士さん交代のタイミングでフラッシュ撮影。)このラインもですが、窓の周りのイエローも夕暮れ時によく映える色です。
バックのダークグリーンは日本海の深い色を表していて、黄色とヘッドマークのピンクのカラーで日本海に沈む夕日、トワイライトに輝く空が表現されていて本当にはっきりとしたコンセプトが打ち出された、素晴らしい列車です。
◆編成全体をトワイライト色で統一
客車編成の寝台特急というと、機関車の色は必ずしも客車と同色でなくてもよいイメージがあります。トワイライトエクスプレスでも青森以北ではそうなのですが、本州では統一カラーの専用色機関車なので編成美をより一層感じることができます。ストレート区間でもそうですし、山崎カーブのような大きなカーブでの美しさは特に目を奪われるものがあります。
黄色というのはよく「警戒色」ということで目立たせ視認性を高める効果が注目されますが、トワイライトエクスプレスについては黄色の使い方が絶妙でヘッドマークを取り付けた際にも正面のバランスが非常にいいですね。