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【1987年7月】天文気象部・竹野合宿~復路編~

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鉄道旅行記

城崎駅からはキハ47を2両繋いだ普通列車に乗り、架線下を走り出した。
天文気象部一行は左に流れる円山川を見ながら一路京都を目指す。

そういえば、特急はまかぜに乗ってきた久美子部員が二日前に
玄武洞の所で特急の車掌さんが解説をしてくれたと話していたが、
この列車も同じように解説してくれるのだろうか?

そんなかすかな期待を抱いてその時を待ったが「・・・・何もない・・・・。」
当然と言えば当然である。普段は単なる「地元の人の足」の列車なのだから。

たった2両の短い列車は爽やかな風を感じながら豊岡へと進む。
豊岡に到着すると、宮津線の久美浜のポスターが貼られていた。
何の関係もないはずの久美子部員がやけに喜んでいた。
「わたしの海~!」

帰りの道中も行きのルートと全く同じルート。
山陰本線をずっと、まっすぐまっすぐ終点の京都まで行く。

和田山駅では播但線を横目に見、佇む旧型客車に再び別れを告げ前進。

しばらくは右を走る国道9号線と併走する列車。
そしてトコトコゆっくり走り、兵庫県から京都府への県境、
夜久野峠に差し掛かる。

兵庫県が背後に去り、ここからは長い京都府を縦断することになる。
上夜久野駅から軽やかに峠を下り、惰性でゆるりとホームに入る。

下夜久野駅だ。ここで下り列車と交換のため暫く停車する。
予定では数分とのことだったが、下り列車に遅れが出ていて余裕があった。
そこで僕らは途中下車して駅の外に出てみることにした。

時刻はすでに正午を回り、僕たちはもうすっかりおなかがすいていた。
それで駅舎内にある小さな売店(?)で食べるものを買った。
ウェハースのようなパンと、サーチ(沙棘)という名のジュース。

余談だが、当時POKKAのウイリー(維力)というジュースがあって、
そのパッケージが「同じメーカーと思い込むほど」よく似たデザインで、
色がウイリーのエンジ色に対してサーチは紺色だったのだが、
よく見ると製造元が全然違って驚いた記憶がある。
(沙棘=宝酒造。商品名はサーチだったが、一般的にはサジーと読む)

さて、遅れていた下り列車が着いたのを改札越しに見て、あわてて列車へ。
そうして再び列車は動き出し、穏やかな風を感じながら福知山駅を目指す。
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